横浜市立の18図書館で毎年、蔵書全体の0・5%に当たる約2万冊が無断持ち出しなどで所在不明になっていることが16日、監査委員による定期監査で分かった。図書館利用をめぐっては、図書・雑誌の切り抜きや書き込みなど利用者のモラルが問われるトラブルが絶えず、市は「みんなの財産なので大切にしてほしい」と呼びかけている。 平成26年度第1回定期監査結果報告書によると、市内の18館合計の蔵書は約406万冊に上る。 そのうち、今回監査対象となった21年度から25年度までの5年間で、無断持ち出しが原因とみられる不明除籍図書数の平均は年間で1万9024冊だった。 川内克忠代表監査委員は、他都市が蔵書にICタグを付けている例を挙げ、「無断持ち出し防止や図書サービスの向上に向けて、効果的な手法の検討が求められる」と指摘。林文子市長も「大変な時代だ。無断持ち出し防止を含め、より一層図書サービスの向上を図るため