日本でのアジャイル開発は、おもに開発現場の人たちが自分たちの課題を解決するために、現場で受け入れられ広がってきましたが、一方で最近ではリクルートや楽天、NTTデータなど、組織としてトップダウンでの導入も先進的な取り組みとして始まっています。 しかしまだ「現場としてはアジャイル開発に興味があるが、上司や取引先の理解がなかなか得られない」と思っているエンジニアや、「アジャイル開発に興味はあるが、開発者ではないので技術的なことはよく分からない」という情報部門のマネージャなど、アジャイル開発に興味があっても踏み出せない方は多いのではないでしょうか。 本書「アジャイル開発とスクラム」は、これまで多かったエンジニア向けにアジャイル開発の実践方法を解説したものではありません。エンジニアではない、上司や経営陣、取引先といったステークホルダーにアジャイル開発を理解してもらうために使える本です。 そのため、ア
デブサミ関西2012での講演内容まとめ はじめに 今月、GOOS日本語版が発売されました。 実践テスト駆動開発 (Object Oriented SELECTION) 作者: Steve Freeman,Nat Pryce,和智右桂,高木正弘出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2012/09/14メディア: 大型本購入: 4人 クリック: 262回この商品を含むブログ (31件) を見る継続的デリバリーに続き、高木さんと一緒にお仕事をするのはこれで二冊目です。今回も多くの人に助けられて、目標としていたデブサミ関西での出版にこぎつけることができました。関係者の皆さま、どうもありがとうございました。 講演では触れませんでしたが、ここで「実践テスト駆動開発」というタイトルの由来について少し書いておきます。原書のタイトルはご存じの通り、"Growing Object-Oriented Softwa
私は夏休みの宿題のやり方を教えてもらったことがありません。約2ヶ月という限られた時間で、どういう風に消化していくと良いのかを学習したことがなかったのです。 夏の終わりに24時間テレビが放送されますが、あれを見ながら、答えをチラ見し、綺麗なドリル(*1)を1冊消化するのは忘れられない子供の頃の思い出です。 この経験はソフトウェア開発にも似ていて、開発の手法を知らなければ、良い結果を生むのは難しいのです。不幸なことに、夏休みの宿題のように明確に何をやるべきなのか、明確では無いのです。 夏休みの苦い思い出と、ウォーターフォールっぽい大失敗プロジェクトの経験をいくつか得た上で、アジャイルソフトウェア開発を学ぶことによって、ソフトウェアのつくりかたを学びました。 これは、中小のSIerでも、イケてるWEBサービスを提供している会社でも教えてくれたことではありませんでした。そう、夏休みの宿題のやり方を
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