ミラノ風ドリア(税込み299円)などの低価格メニューが支持されるファミリーレストラン・チェーン「サイゼリヤ」。2010年8月期に78億円の最高純益を達成。その後は、出店数の急速な増加に伴うコスト拡大、原材料価格の高騰などが圧迫要因となり利益を落としたが、2014年8月期を底に業績は回復基調にある。2016年8月期は既存店売上高、客数、客単価とも前期超えで着地し、連続増益で47億円程度となる見込みだ。低価格政策を貫くことができるのはなぜか。今後の国内成長戦略をどう描くのか。堀埜一成社長に直撃した。 この記事の写真を見る ――消費が冷え込み、デフレ再来という声も聞こえています。 「デフレ」という言葉については、いろいろと疑問に思っている。うちの会社は「デフレの申し子」といわれるが、それは心外だ。そもそも本当にデフレという状況なのかな。 デフレというのは需給のバランスが悪化して値下げをする