朝日新聞社の現取締役陣の能力はかなり低い。特にリスク管理能力は、かつて集団食中毒事件を起こした雪印乳業やリコール隠しで批判にさらされた三菱自動車工業よりも低いのではないかとさえ思う。今回、従軍慰安婦報道の検証とその後の対応不備から拡大した朝日に対する一連の批判は、記事の信頼性の毀損という新聞社にとっては致命傷ともいえる「品質問題」から起きているのに、危機感が低い上、なす術がないようにもみえる。この品質問題から雪印乳業は会社が潰れ、三菱自動車も資本政策を含めて解体的な出直しを迫られて再建に10年以上要した。朝日の再建も容易ならざる前途が予想されるが、改革を成功させるための必要条件としては、まず現役員陣の総退陣ではないだろうか。 朝日は株式会社であるため一定の利益を追求しなければならないと同時に、普通の会社とは少し違って利益よりも公益を意識しなければならない「言論機関」という側面がある。この両
![取締役会に食い潰される朝日新聞の「病巣」 ジャーナリズムよりも「己の利益」優先](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/efd52b09a7daa5041eba94cd06479ebb86701baf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbiz-journal.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F06%2Fpost_6015_20140912.jpg)