高橋千秋外務副大臣は7日の記者会見で、民主党が東日本大震災向けの平成23年度第1次補正予算案の財源として、同年度の政府開発援助(ODA)予算の2割削減を決めたことについて「日本の国際的地位を維持するためにもODAを通じた国際協力は着実に行うべきだ」と述べ、削減に否定的な考えを示した。そのうえで、134カ国・地域が日本への支援を表明したことを挙げ、「これまでのODAの成果だ」と強調した。 高橋氏は、民主党の削減方針に関し「正式な形ではないが、そういう話が岡田克也幹事長からあったと聞いている」と説明。岡田氏は半年前まで外相を務め、在任中には「ODAの絶対量を増やすべきだ」と訴えていた。それだけに「非常時とはいえ本当に外相経験者の言うことか」(外務省幹部)との不満も漏れている。 政府は大震災前からODAの見直しに着手し、中国へのODAについて、24年度予算で大幅に削減することを決定。23年度予算