烏坎村の自治の動きを「公共性」の観点から理解するのに有用だと思われるのが、、著名な中国思想史研究者である故・溝口雄三氏が『中国の公と私』などの著作の中で強調していた、「つながりの公」という概念である。以下の表は、同書の中に示された(同著57−58ページ)、清末革命家の思想家の「公」「私」概念を対比させたものだが、これを上記のような烏坎村の事例を頭に入れながら改めて眺めると、実に味わい深いのではないだろうか。 ※訂正: 上の表の「公」の「君・主」の項目の一行目、「民主・・私」とあるのは「民主・・公」の誤りです。 この一連の対比からは、たとえ政府や国家、君主であっても、それが「一部の少数者」の利害を代表している場合は、「私」的な存在として批判・打倒の対象になるのに対し、その対立概念であるところの「公」は、あくまでも、「多数者」の利益を代表するものとしてイメージされていることがわかる。このような
■ブックレビュー:梶谷懐『「壁と卵」の現代中国論 リスク社会化する超大国とどう向き合うか』人文書院、2011年■ *梶谷懐著『「壁と卵」の現代中国論: リスク社会化する超大国とどう向き合うか』。書影クリックでamazonページへ。 ■テーマ選びの秀逸さに驚嘆 「すごい本が出た」というのが率直な感想だ。現代中国を知るためにも、日本人として中国とどう向き合うかを知るためにも必読の一冊と言えるのではないか。 何がそんなにすごいのか。 本書を貫くテーマ(後述)も確かに面白いのだが、中国屋としての自分の目から見れば、最大の魅力はテーマ選びのセンスが傑出していることにある。全11章から構成されているが、そのすべてが急所を押さえたものばかり。しかも一つ一つの解説がきわめて深いのである。 これ一冊で現代中国の重要テーマがすべて分かる、と言うとさすがに誇大広告となるが、中国語ニュース翻訳の仕事をしている自分
中国語の大規模掲示板の書き込みを2ch風に翻訳。。元ネタは百度が多し。 (將華語有人氣的BBS留言用2ch的風格來翻譯) 既にご存知の事とは思うけれど、以下の事件。 「中国ジャスミン革命」 ネットでデモ呼びかけ広がる (2/19 朝日) 中国、拘束や外出制限1000人…予告デモ(2/20 読売) 実はこれ、日本の一部ではやたらに盛り上がっていたものの、 中国では(ツイッターを含めて)それほど話題になっていたわけではない。 どういう組織がバックにあるか不明。 しかも事前に(日本の一般ネットユーザーですらがその存在を知ってしまうくらいに)、 開始時間から集合場所までダダ漏れになっている「デモ」。 現場に行けば、声を上げた瞬間にとっ捕まるだろうことは小学生でもわかる。 中国では1950年代、 毛沢東が百花斉放百家争鳴という「共産党の批判、自由にやっていいよ」という呼びかけをや
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