三分の二を六分の一で割ると、答えは?-。小学生が授業でつまずきやすい分数の計算。浜松市神久呂小学校(西区)の六年山本賢一朗君(12)は、より分かりやすい解き方を見つけようと「分数ものさし」の開発に取り組んでいる。「分数を感覚的に判断できる」と静岡大からも高い評価を得ており、教材化に向けて共同での研究が進んでいる。 最新の試作品は十二センチ定規。一センチを十二分の一として、目盛りの下に二分の一、三分の一、四分の一、六分の一ごとにそれぞれ区切った升目を設けた。分数を物差しの目盛りに置き換えることで、足し算、引き算、割り算に対応。物差しで描いた正方形を使うことで、かけ算もできる。 山本君が分数ものさしの原案を思い付いたのは、五年生の夏休み。一学期に分数のかけ算や割り算を習ったが、自身も苦戦しただけでなく、友人も分かっていなかったという。「友達に分かりやすく教えられないかな」。父裕一朗さん(40)