兵庫県で9月中に捕獲されたツキノワグマが47頭にのぼり、前年同月の11倍となったことが26日、同県森林動物研究センターのまとめで分かった。今年度の捕獲頭数は86頭(9月末現在)と、過去最高だった平成18年度の年間53頭を超え、人が襲われる事態も。殺処分も27頭にのぼり、同県自然環境課は「これほど人里に近づくのは例がない」としている。 同県によると、今年4〜7月には5頭以下だった捕獲数が8月に25頭、9月は47頭と急増。9月末までに86頭にのぼった。このうち43頭が有害鳥獣として捕獲され、残りは人里付近の田畑などに設置されたわなにかかった。目撃情報も“激増”し、8月230頭、9月は420頭になった。 今月24日には、同県朝来市で散歩中の無職男性(58)がクマに襲われ、頭などに重傷を負う事故があり、翌25日、同市内でツキノワグマが捕獲されたものの、襲撃場所と約20キロも離れたうえ体格も違うため