研究グループは、タンパク質の設計図となる遺伝子をウイルスベクターで、タバコの培養細胞に導入して、目的のタンパク質を大量に作れるようにした。従来の大腸菌などを使う方法では、リン酸や糖鎖が付いたり、ジスルフィド(-S-S-)結合を持っていたりする複雑なタンパク質は生産が難しかった。今回の新技術を使えば、これら生産しにくいタンパク質も大量に作れた。特許も出願した。 この方法で生産したタンパク質は生体内の本来の生理活性をよく保っていた。また、タンパク質の特定の原子を各種の安定同位体で標識することが可能で、核磁気共鳴装置(MRI)などによる構造解析もしやすかった。研究グループは実際に、ジスルフィド結合を4組持つペプチドESFの立体構造をNMRで解析し、顕花植物の初期胚が形成される仕組みの一端を分子レベルで解明した。 大木進野教授は「大腸菌よりも植物細胞は高等なので、いろいろな能力を持っている。その能
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