東京・小笠原諸島の西之島が2013年の噴火再開以来、最大規模の噴火を続けている。火口からは高さ約3千メートルに達する灰色の煙が噴き出し、上空の薄い雲を突き抜けて南方向にたなびいているのが7月30日、本社機「あすか」から観察できた。これまではゴツゴツした黒い溶岩が広がっていたが、この日は一転、厚さ数メートルはありそうな褐色の火山灰に島全体が覆われていた。 本社機に同乗した防災科学技術研究所の中田節也・火山研究推進センター長によると、7月初めまでは溶岩が活発に流れていたが、「マグマの勢いが衰えて火口に地下水が入り、急に冷やされたマグマが粉々になって火山灰として激しく噴き出している」という。 海上保安庁などの調べでは、東京都心の南約1千キロにある西之島は13年、約40年ぶりに噴火。もともとあった島をのみ込んで広がった。18年夏にいったん落ち着いたが、昨年末、1年半ぶりに噴火を再開し、7月4日には