次世代シークエンサーを使って、がんの組織の遺伝子変異(異常)を調べ、一人ひとりの患者に最適な薬を選ぶ「プレシジョン・メディシン」が、昨年11月に、「NHKスペシャル」で紹介され反響を呼びました。日本では現在、国立がん研究センター東病院を中心に「SCRUM-Japan(スクラム・ジャパン)」と呼ばれるプレシジョン・メディシンのプロジェクトが進んでいます。スクラム・ジャパンとはどういうプロジェクトなのか、がんの患者が参加するにはどうしたらよいのか、事業代表者としてプロジェクトを統括する国立がん研究センター東病院長の大津敦先生にインタビューしました。 全国遺伝子スクリーニングで患者の選択肢を増やす ― SCRUM-Japan(スクラム・ジャパン)とは? 大津先生 がんの患者さんの病変から採取した組織の遺伝子異常を調べ、それぞれの遺伝子異常に合った治療薬や診断薬の開発を目指す日本初の産学連携全国が