ソフトウェアデザインの3 要素の1 つである「使いやすさ(Usability)」について、考えてみたい。この言葉を広く知らしめたのが、93年にヤコブ・ニールセン氏が出した「Usability Engineering」という著書だ。著者はこの中でユーザビリティを図1の5つの要素に分類している。 この定義をベースにソフトウェアの使いやすさを具体的に解説しよう。 1 : 学習しやすさ(Easy to Learn)、記憶しやすさ(Easy to remember) 他にもいくつか「ユーザビリティ」の定義がある中で、筆者が同氏の定義を買っているのは、この重要な要素をきちんと掲げているからだ。 ユーザビリティというと、どうしても操作性に目がいきがちだが、実はその前段となる学習しやすさ、記憶しやすさが大切だ。 筆者の本業はパッケージソフトの企画・開発で、もう20 年以上も様々な製品を作ってきた。そこで分