「あの子たちって、そもそも戦士なのかな?僧侶なのかな?それとも…」 深夜、ドラクエIIIをプレイしながらつぶやく舞子。そういえば、舞子はアーサーとすけさんの得意分野はおろか、経歴すらよく知らない。これでは、適切な職務分担もできないし、業務効率アップも狙えない。チーム発足から今日まで、とにかく目先のトラブル対応やクレーム対応、それらの報告などで、あたふたとしていた。まともにメンバーと会話する余裕なんてなかったのだ(お説教は何度もしたけれど…)。 「メンバーのこと、もっと知らなくちゃ」 缶の底にわずかに残ったビールを飲み干し、舞子はその日の冒険を終えた。 次の日の昼休み、舞子は二人を誘ってオフィスを出た。 「いつも社食ばかりじゃ飽きるしね。たまには外に行こう」 真夏の突き刺すような強い日差しが、3人を照らす。オフィスの冷房で冷え切った体には、むしろ心地いい。が、そう感じたのも束の間。額からにじ