トヨタ自動車の豊田社長が珍しく数字を上げて成果を誇った「分配論」 20兆近くの巨額が支払われたとしても、協力企業の利益に繋がったかは別問題 下請けに徹底したコスト削減を強いる「カイゼン」がどう限界を迎えているのか 過去最高益に迫るほど業績好調なトヨタ自動車の豊田章男社長はいま、「分配」に大きな関心を寄せているそうだ。豊田氏が気に入っている記者だけを集めて時折開催される、今年最初のオンライン囲み取材が1月5日に開催されたが、そこで豊田氏は「09年に私が社長になって以来、仕入れコストは総額100兆円を超え、設備投資に9兆円、開発投資に9兆円、株主還元に9兆円それぞれ使い、税金も3.8兆円払った」などと語ったそうだ。 トヨタの下請け政策の限界 豊田氏は通常、数字を掲げて経営を語るのが大嫌いなのだが、珍しく数字を羅列しながらトヨタがいかに世間に還元しているのかを強調したのには訳がある。それは、岸田
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