世界全体の温室効果ガスの排出量がこのまま増えると、日本の平均気温は今世紀末には3・5~6・4度上昇するという報告書を、環境省の研究プロジェクトチームが17日公表した。北海道を除くほとんどの地域が亜熱帯化し、洪水被害額は3倍、熱中症などで死亡するリスクも2倍以上になる可能性があるという。 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が昨年9月に公表した最新シナリオをもとに影響を計算し、気候、水資源、沿岸・防災、生態系、農業、健康の各分野で1981~2000年の平均値と比較した。 IPCCによると、地球温暖化が最も進んだ場合、世界の平均気温は1986~2005年の平均と比べて2・6~4・8度上がると予測されている。今回の報告書では、日本の温度上昇はそれより高くなるという結果になった。