「史上最速の戦闘機」の称号を半世紀にわたり保持するMiG-25は、それ以外をいろいろと割り切った戦闘機でもあります。技術的困難もかなりの力業で克服しました。何のためそこまで速さを追求し、なぜいまだ最速の座にあるのでしょうか。 史上最速戦闘機」の称号は半世紀前の戦闘機に 速い「乗りもの」と言えば、なんといっても飛行機です。とりわけジェット戦闘機は、その飛行機を追い掛けて撃ち落とすことを仕事としているため、遅くては話になりません。ゆえにこんにちでは、よほど特殊な用途の機種以外はみな音速(マッハ:高度0mで1224km/h)を超える破格のスピードを持っています。 拡大画像 マッハ3.2を誇る史上最速の戦闘機MiG-25P。アルジェリア、シリアに十数機残っているともいわれるが運用状況は不明(関 賢太郎撮影)。 その数あるジェット戦闘機において史上最速、ナンバーワンとして君臨する機種が、旧ソ連のミグ