胴体から切り離された首がまだあきらめずに飛び掛ってくる。神話や怪談やホラー映画の中の話ではない。現実にあった話である。それは8月6日の夜、米国ワシントン州プロッサーの民家の敷地内で起きた。 ピックアップトラックの下を這っていたヘビを灌漑用のパイプで押さえつけるのに成功した後、シャベルで首を切り離した。さらに、切り離した首をシャベルで数回叩いた。さしもの獰猛なガラガラヘビも胴体から首を切り離されれば、完全に絶命したかに見えた。 ダニーさんは絶命したはずのヘビの首を拾い上げようと、しゃがみ込んで手を延ばした。次の瞬間、切り落としたヘビの首がもんどり打って、ダニーさんの手に咬み付いた。 ヘビの顎にダニーさんの手の指一本が挟まれ、毒牙が刺さった状態になった。大慌てで手を振ると、ようやく顎が外れた。 ダニーさん自身は最初たいしたことではないと考えていたようだが、病院に行きなさいと奥さんが促した。10