「日本復帰」直後の沖縄へ配備された消防車 東京都八王子市にある日野オートプラザ。ここは日野自動車の技術開発史を紹介する展示施設で、敷地の各所に実物のトラックやバス、貴重な車両やエンジンなどが展示されています。 火事でもないのに消防車? その背景にある「事情」とは 正面入口の脇にはトラックやバスとともに、はしご消防車も1台展示されています。いまでは貴重なボンネットタイプの消防車両です。同車は日野自動車製のTE120型トラックをベースに日本機械工業が消防架装したもので、沖縄県沖縄市の消防署で1974(昭和49)年から1997(平成9)年まで使われていました。 「TE120改」と呼ばれる消防車ですが、同車が配備された当時、沖縄では左ハンドル車が主流でした。 太平洋戦争において地上戦が繰り広げられた沖縄は、戦後アメリカ軍の統治下におかれ、交通法規もアメリカに準じていました。自動車は右側通行であり、