自分の人生を振り返ると、実に馬鹿だったな、と苦笑せざるを得ない。私は1994年に東大経済学部を卒業して、ある都市銀行に入行し、都心の支店に配属された。私が理論肌の人間だということは銀行も知っていただろうから、おそらく、数年現場仕事をさせた後、本店に呼び戻して調査研究畑を歩ませるつもりだったのだろう。たぶん、当時の学生たちがうらやむようなエリートコースに乗っていたはずだ。 東大を卒業することの最大の利点は、日本で最良の大企業に入る権利を手に入れられることだ。その「東大カード」を切って、私は日本を代表する大企業の一つに入った。そこまでは、東大卒の利点を生かす「賢い生き方」をしていた、といえる。 だが、当時の私は不満タラタラだった。就職活動の初めから、何かに強烈な違和感を覚えていた。バブルの余韻が残る当時、東大生にとって就職活動はごく簡単だった。私はあっという間に内定を決めた。その後の秋の「内定
著者プロフィール:吉田典史(よしだ・のりふみ) 1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年よりフリー。主に、経営、経済分野で取材・執筆・編集を続ける。雑誌では『人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング社)や『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、インターネットではNBオンライン(日経BP社)やダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)で執筆中。このほか日本マンパワーや専門学校で文章指導の講師を務める。 著書に『非正社員から正社員になる!』(光文社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文舘出版)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)など。 先日、JR東京駅からタクシーに乗った。そのとき、運転手と話したことは考えさせられるものだった。ここ数年、後部座席に座る、管理職と思われる30代後半から40代の男性社員
【社会】名無しの世代ですら、社⇄会を信頼していないという(今更過ぎる)話 2010年4月9日 2021年8月24日 2020年以前の記事 ※今回はちっともハートフルじゃない、クールな話です。そしてお金が絡まるウエットな話でもあります。ちょっと読んでみてダメそうだったらページを閉じてね。 あーもう、夜中にこんなもの読むんじゃなかった。目が冴えて仕方ない。 消費しない20代が日本を滅ぼす!? 若者はサクセスストーリーを経験して積極的になれ! というわけで、今回はもう何度も再生産されすぎて反吐が出るほど見飽きた「若者はもっと夢を見ろ=金使え」言説について、もにょもにょと青臭い怒りをぶつけてみる。Twitterでは割とストレートに語っているけれど、たまにはブログでも素直に、ね。 いろんな世代の呼ばれ方があります。団塊世代、団塊ジュニア、ロスジェネ(氷河期世代)、ゆとり。 ちょうど、このロスジェネと
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