ライトノベルでラブコメ熱が高まっている。書店にならぶ新刊も、「青春ラブコメ」「私以外とのラブコメ」といった具合に、そのものズバリの言葉がタイトルに入ったものや、「英国カノジョ」「カワイイ私」のような、ラブコメ展開を想像させるものが並んでブームを感じさせる。ライトノベルはこのままラブコメ一色になっていくのか。違うカテゴリーからの反撃は起こるのだろうか。 人気のライトノベルをランキングで示す、宝島社「このライトノベルがすごい!2022」の刊行に向けた投票が、9月23日まで開催中だ。SNSでは作家や版元が自分たちの作品を推す動きが活発化しており、ライトノベル読者からもこれを推すといった声が出ている。年末には結果が明らかになるが、気になるのは、ここに何作のラブコメが入ってくるかということだ。 前回の「このライトノベルがすごい!2021」を振り返ると、1位に輝いたのは裕夢による青春ラブコメ『千歳くん