昨今の半導体業界では大型のM&A案件が目立つようになり、この流れは当面続きそうだ。M&Aを画策する各社がどのような将来像を描いているのか、10年後にどのような市場に期待ができるのか、見方はそれぞれ異なるだろう。 ただし、IoT関連の需要が伸びそうなこと、車載や産業機器分野の成長率が高そうなこと、などについてはある程度共通の認識がありそうだ。昨今のM&A案件を見ても、これらの分野を意識して行われていると考えれば納得がいく。今回は、M&Aの背景の1つである「自動車用IoT」に関して、今後どのような変化が起こり、どのような市場に期待ができるかについて私見を述べたい。 パソコンやスマートフォンは既にネット接続が当たり前の機器であり、今さらIoTの重要性を強調する対象ではない。家電はいまだネットに接続していないケースが多いが、これは技術的親和性の問題ではなく、単にその必要性が低いためだろう。 対して