野球をする子どもが減っている。中学校の軟式野球部員は7年間で12万人減少した。このペースで行くと、野球部の中学生は10年後には0人になる計算だ。多くのプロ野球選手を輩出してきた中学硬式野球連盟「リトルシニア」で審判を務める粟村哲志氏は、「リトルシニアでも、名門チームの廃部や休部が相次いでいる。“プレーする野球”の人気低下は深刻で、いよいよ後がなくなってきた」と指摘する――。 「稲村亜美もみくちゃ事件」を起こした名門連盟 今年3月、神宮球場で「事件」が起こったのを記憶している方はいるだろうか。「神スイング」で人気となったタレントの稲村亜美さんが、中学生の野球の開会式に招かれてピッチングを披露した後、興奮して殺到した中学生たちに押しつぶされそうになった事件である。ネットでその様子を撮影した動画が話題になり、多くのメディアでも取り上げられたため、主催した連盟は大いに非難されることになった。 この
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