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ブックマーク / blog.tatsuru.com (2)

  • 未曾有の災害のときに - 内田樹の研究室

    3月13日 東日巨大地震から三日目。 朝刊の見出しは「福島原発で炉心溶融の恐れ」と「南三陸町で1万人行方不明」。 16年前の大震災を超える規模の国家的災厄となった。 これからどうするのか。 このような場合に「安全なところにいるもの」の基的なふるまいかたについて自戒をこめて確認しておきたい。 (1)寛容 茂木健一郎さんも今朝のツイッターで書いていたけれど、こういう状況のときに「否定的なことば」を発することは抑制すべきだと思う。 いまはオールジャパンで被災者の救援と、被災地の復興にあたるべきときであり、他責的なことばづかいで行政や当局者の責任を問い詰めたり、無能力をなじったりすることは控えるべきだ。彼らは今もこれからもその公的立場上、救援活動と復興活動の主体とならなければならない。不眠不休の激務にあたっている人々は物心両面での支援を必要としている。モラルサポートを惜しむべきときではない。

  • 「神々」の声 - 内田樹の研究室

    学校から帰ってきたので、さきほどの続き。 ジュリアン・ジェインズの「脳機能分化論」である。 630頁もある大冊なので、内容を要約することはむずかしいので、最初の方の「さわり」だけご紹介する。 ジェインズが資料に使うのはホメロスの『イーリアス』である。 この古典には「意識」とか「意志」とか「精神」とかいう語が存在しない。 ジェインズによると、それは「『イーリアス』に出てくる人々は自らの意思がなく、何よりも自由意思という概念そのものがない」(94)からである。 古代ギリシャというのは「意識」という概念がない世界なのではないかとジェインズは推論する。 「意識」がない人間はではどうやって思考したり判断したりするのであるか? 答えは聞いてびっくり。 彼らは「神々」が命じるとおりに生きるのである。 古代ギリシャにおいては「神々が意識に代わる位置を占めている」(96)のである。 「行動は、はっきり意識さ

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