フカヒレの形が崩れないよう、石をぶら下げて乾燥させる。最新の研究によれば、市場で取引されているフカヒレの大部分は、公海ではなく各国の排他的経済水域(EEZ)で漁獲したサメから採取されたものだという。(PHOTOGRAPHS BY FEDERICO BORELLA) アカシュモクザメ、オオヒレメジロザメなどの希少種から持続可能な漁業に適した普通種まで、毎年最大7300万頭のサメのヒレが、フカヒレスープなどアジアの伝統料理の材料として取引されている。一般に、フカヒレ取引は公海で漁獲されたサメのヒレが大部分を占めるとされてきた。公海での漁業に関するルールはあいまいで、加えて取り締まりも難しいため、サメを保護する活動を複雑なものにしている。 (参考記事:「シュモクザメの立体視覚は人間並み」) しかし、そうしたこれまでの認識を覆す論文が10月28日付けで学術誌「Biology Letters」に発表