昨日は、知人が病気で行けなくなったというので、武蔵野文化会館で行われるイタリアの歌劇団によるロッシーニの「チェネレントラ」を観聴きに行ったのだが、妻は仕事なのであとから来ることになり、私は吉祥寺からバスが出ているとも知らず、かつて住まっていた三鷹駅から北へ向ってずんずん歩いたらだいぶ遠くて、少し遅れてしまった。係員どもは、「遅れると立ち見になります」などと言っていて、一般的な演劇でも、十分ほど立たせられることがあるから、そんなものだろうと思って入ったのは、序曲が始まる十秒ほど前。ところが案内嬢は、いちばん後ろの、たまたま空いている席へ私を座らせて、本来の席へ案内してくれない。文句を言ったら、「遅れると案内できない」と言う。むかっとして、どうしたものかと、気の抜けた序曲を聴いていたら、序曲が終ったところで、さらに遅れた人々数人がどやどやと入ってきて、どうやら本当に立ち見させられるらしく、最後