出版不況が叫ばれて久しい。かつては「若者の活字離れ」などがその理由として挙げられていたが、どうやらそれだけではなさそうだ。 売れていないのは書籍だけではない。活字媒体ではない「漫画」も売れていないのだ。今年2月には、老舗漫画誌の『漫画サンデー』が休刊。 出版科学研究所によれば、2010年には23点、2011年には10点、そして2012年には14点の漫画誌が消えていった。 しかし、商業漫画業界が悲鳴を上げるなか、同じ漫画でも「同人誌」界隈はいたって好況の様子。 (中略) そんな夢のない話の一方で、同人作家には年間に1千万円以上を稼ぐ者も多い。彼らの強みは、「直売」に尽きる。 印刷代や運送費などはかかるものの、出版社や取次を介さないため、売上から必要経費を除いた額のほとんどすべてが自分の懐に入る。 しかも、商業誌のように販売数や利益を公にする機会がないため、納税を「チョロまかして