お知らせ 第4回ツギクル小説大賞で、当サイトの作品「夢幻の旅」が奨励賞を受賞しました。 管理人:Inazuma Ramone おじさんの家の裏手にある坂を下り、三分くらい歩いたところに赤平川は流れている。初夏の日差しを浴び、緑が濃くなっていく鬱蒼とした森を抜けると、薄暗い視界が急に開け明るく太陽が輝く川へ出た。 ゴールデンウィークも終わった五月半ば、晴れた日は午後になると気温が上昇して、長袖シャツでは汗が出てくる。釣り竿を河原に置き、ゴローとハナを繋いでいるリードを外すと、二匹の犬はワンワン吠えながら嬉しそうに河原を走り回りはじめた。 ゴローとハナが遊ぶのを眺め、少ししてから河原の石をひっくり返して餌になる虫を捕まると、釣り針に付けて上流にある川の淀みを狙って投げ込んだ。 川の上流だけあって流れが速く、あっという間に浮が流れていく。竿を上げ、淀みを狙って再び投げ入れると水に翻弄される浮が一
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