あなたは「三種の神器」が何か、知っているだろうか。“サラリーマンの三種の神器”とか“セクシー小悪魔の三種の神器”のような慣用句ではなく、天皇を天皇たらしめるための3つの品物のことだ。確か、剣と鏡と宝玉だったような…ぐらいは知っていて欲しいが、難しいかもしれない。 本書は第125代の今上天皇、明仁まで代々受け継がれてきた三種の神器について、いつ、どのように、なぜそうなったのか。そしてそれらは今、どうなっているのかを古事記、日本書紀、その他の地方風土記を資料に謎を解き明かしていく。著者は神職の資格を持つ作家で、私は数年前に『ヒルコ 棄てられた謎の神』を読んでから常に新刊をチェックする書き手となった。古代史というと、あまりにも遥か彼方の出来事で寓話のようにしか思っていなかったが、この本でイザナギ、イザナミを始めとした神々に対して生身の人間を感じ、きちんと学んでいきたいと思うようになったのだ。 さ
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