目下ストレートに答えておきたい問題があります。しかし残念ながら、それはまだ今の私の手には余る作業です。そこで、それは置いておいて、少し回り道を書いておきます(昨晩、水村美苗『日本語が滅びるとき』買ってきたので書くかもしれません)。 この文書で私が言いたいことは、明治の文豪はまさに今、読むに足る面白さを提供しているということです。 危機から脱し続けた日本グローバリゼーションが進行しつつある現在、私たち日本人は世界的な金融と IT の波に飲み込まれるかのようです。昭和という時代を通じて国民を守ってきた国境は、その役目を終えつつあるかように見えます。日本の没落を前にして、私たちは底知れぬ恐怖と危機感に襲われています。 これを黒船来航から明治維新に喩える人があります。また先の対戦の敗戦に喩える人もありましょう。枠組みは同じです。欧米は巨大であり、その前に日本はあまりに弱く、先が見えなかったのです。