1.アミノ酸の代謝 アミノ酸には、分子内にアミノ基(-NH2)の形で窒素が含まれています。そのため、アミノ酸の代謝においては、まずアミノ酸内の窒素を代謝する過程が重要になります。アミノ酸内の窒素の代謝に関わる反応には、主に2つの種類があります。 アミノ基転移酵素(アミノトランスフェラーゼ)によるアミノ基転移反応 アンモニア分子として取り除く酸化的脱アミノ反応 前者の反応では、既にアミノ基をもつ別のアミノ酸が必要であるという点が、後者の反応とは大きく異なっています。ちなみに、後者の反応としては、「グルタミン酸デヒドロゲナーゼ」と呼ばれるグルタミン酸の分解と合成の両方を担う酵素がアミノ酸代謝において特に重要になります。 2.アミノ基転移反応 アミノ基転移反応とは、アミノ基転移酵素(アミノトランスフェラーゼ)によって、アミノ酸とα-ケト酸との間でアミノ基が転移する反応のことです。すなわち、アミノ