講談社現代新書の創刊から、この4月で50周年を迎えた。講談社のウェブサイト「現代ビジネス」でもこれを記念して、特別企画が組まれている。 そこでは、先行する岩波新書・中公新書に対し、現代新書はより広い読者層を対象とした教養新書をめざして立ち上げられたこと、はたまた、なぜ「講談社新書」ではなく、「講談社“現代”新書」となったのかなど、創刊時の秘話があきらかにされていて面白い。 思えば、いまから25年前、私が中学に入り、書店に行っても児童書以外のコーナーを覗くようになった頃、ほかの新書とくらべて講談社現代新書にはとくに親しみを感じた。もっとも、元号が平成に変わってまもない当時、光文社のカッパブックスのような実用性の高いシリーズを除けば、新書というと現代新書以外には前出の岩波新書と中公新書ぐらいしかなかったのだが。 ともあれ、自分が現代新書に親しみを抱いたのは、内容以前にブックデザインによるところ