角田光代 1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞、2006年「ロック母」で川端康成文学賞、2007年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞を受賞。 ――新作『坂の途中の家』(2016年朝日新聞出版刊)は、幼い子供を持つ母親が、乳幼児虐待死事件の補充裁判員になるという内容。裁判の数日間の彼女の日常と心模様が大きく揺らぐ様が生々しく描かれて、主婦でも母親でもない自分も思い切りのめり込んで拝読しました。帯の裏表紙の部分にある「感情移入度100%」という言葉が、本当にそうだなと思って(笑)。 角田 ありがとうござい