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2018年3月25日のブックマーク (2件)

  • 今週の本棚・本と人:『戦争とトラウマ 不可視化された日本兵の戦争神経症』 著者・中村江里さん | 毎日新聞

    ◆著者・中村江里(なかむら・えり)さん (吉川弘文館・4968円) 闇に埋もれた「傷」掘り起こす 第二次世界大戦では、推計で日人310万人が死んだ。命は取り留めたものの心に傷を負った人も相当数に上るはずだ。しかしその傷、病のありように光を当てる体系的な研究はなかった。書は、歴史学研究に新たな画期をしるす労作だ。 最初に兵士の心の傷に関心を持ったのは高校生のころ。リポートでベトナム戦争について調べた。「そのとき見た写真集で、(米軍の)兵士の側も心に傷をのこすんだなあ」と印象に残った。折しも従軍慰安婦など「戦争が人間に及ぼす長期的な影響にぼんやり関心を持っていました」。上智大学に進み西洋史を学ぶ中、アウシュビッツの生還者が抱えていた傷を知った。阪神淡路大震災の影響もあって、日でもトラウマに関する研究に注目…

    今週の本棚・本と人:『戦争とトラウマ 不可視化された日本兵の戦争神経症』 著者・中村江里さん | 毎日新聞
  • 今週の本棚:若島正・評 『絶景本棚』=本の雑誌編集部・編 | 毎日新聞

    の雑誌社・2484円) 何十万冊も詰め込んだ一冊の 定年退職で大学の研究室を引き払うのに、棚に蓄積された大量のをどう始末したものかと悩みに悩み、一年がかりでようやくその作業を終えたわたしのような人間にとって、棚はしばらく目にしたくない物のはずである。それなのに、自分の苦労はそれこそ棚にあげて、他人の棚を眺めるのはどうしてこれほどまでに楽しいことなのか。書『絶景棚』のページを繰り、豊富なカラー写真に収められた各界三十四人の棚を目にして、まず思ったのはそれである。 『の雑誌』で連載されている「棚が見たい!」をもとに書籍化したのが書だが、連載時よりも写真の質がアップしていて、はるかに見応えがある。取材の対象になっている人間(コレクター、作家、評論家、研究者など)の写真は、おそらく意図的に、一切出てこない。『絶景棚』の主人公は、あくまでも棚であり、なのである。棚や

    今週の本棚:若島正・評 『絶景本棚』=本の雑誌編集部・編 | 毎日新聞