製薬大手エーザイの部長だった男性=当時(50)=がうつ病になって2016年に自殺し、大阪市の妻(51)が原因は昇進に伴う業務量増加や慢性的な長時間労働だったとして天満労働基準監督署に労災申請したことが30日分かった。 部長昇進から自殺までの8年で約8千時間残業し、過労死の労災認定基準となる「過労死ライン」(月平均80時間)越えが計56カ月に達したと遺族は指摘。長期間の過重労働で自殺に追い込まれたと訴えた。 エーザイは「長時間労働と死亡との関係を会社として判断する十分な根拠を持ち合わせていないが、遺族の申請を真摯に受け止め誠実に対応したい」とコメントした。