以下「俺的絵柄の分析」というページの冒頭部分を引用する。 >近年の絵柄の最大の分岐点は童夢以降の大友克洋にあると思われる。リアルな絵柄として大友以前にも劇画があったが、劇画のリアルとは、写真を絵に変換して得られるリアルさであり、物体の存在感は<影>によって表現される。写真をトレスして仕上げる池上遼一が良い例だし、よくギャグ漫画で使われる劇画調の表現は、普段の絵柄より頭身を高くし、陰影をつけたものである。大友はそのような劇画の違うラインにいる。大友が目指すリアルとは影でなく、輪郭線によって物体の存在感を出す事である。近年の「上手い絵」と称される絵はほとんどこの条件を満たしている(もちろん例外もある)。これを「オブジェ感」と定義しよう。 この辺りについては、いしかわじゅんか夏目がBS漫画夜話で語った内容の方がよりストレートに本質を言ってる。 「劇画絵はマンガ絵に斜線の陰影を足して情報量を増やし