彼女の名前は大田さんだった。 屈託のない笑顔が印象的で、見た目はまんま波瑠だ。 いつが最初の出会いだったのか私にはわからなかった。 同じ研究室に所属しているようで、気づけばお互い支え合う仲だった。 そう、彼女か思い悩んでいるときにはサッと私が支えて、 いつも笑顔で返してくれる。 この人とだったらお互い手を取り合って、 尊重し合って生きていける。 そんな確信じみた将来への展望と相思相愛感があった。 ふと目が覚めると、だだ広っい白い教室だった。 目の前にはでかい黒板。 そう思ったとき、 教壇に瞬間移動して現れたちんちくりんなおばさん教諭、高橋。 高橋は私に言った。 「あー、カレー分析室行ってくれない?」 「え?それじゃあ朝の準備できないじゃないですか!」 そう言いながら、私は両手でカレーを握りしめた。 そのまま頭に塗りたぐった。 教室を飛び出ると、外はバカでかい神社の一角だった。 古い瓦張りの