【北京=峯村健司】19日の新華社通信によると、中国新疆ウイグル自治区のヌル・ベクリ主席は、ウルムチ市内で5日に起きた騒乱に参加したウイグル族のうち12人を警官隊が射殺したことを明らかにした。一部メディアの取材に応じた。騒乱参加者の射殺を認めたのは初めて。 主席の説明では、警官たちは当初、空に向けて威嚇発砲したが、一部のウイグル族はこれを無視して住民を襲うなどしたため、発砲に踏み切ったとしている。12人のうち、3人が現場で即死、9人が病院で死亡したという。 中国当局はこれまで騒乱の死者数は197人で、ほとんどが一般市民だったと公表。一方、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」は、制圧の際に多数のウイグル族が犠牲となり、死者数は最大3千人に上る可能性があるとの見方を示している。