Robot Watch編集長 伊達浩二 私は'60年代の始めに生まれた世代なので、マンガやアニメの物語の中で、人間のパートナーとしてのロボットという存在になじんで育った。 それは、主人公と会話を交わし、自分の判断を持って行動し、ときには人間以上の能力を発揮して、主人公の窮地を救う存在だった。 当然のことながら、21世紀に入るころ、大人になった自分の周囲には、これらのロボットがいて、仕事や生活のパートナーとして活動していることを疑わずに生きてきた。 '80年代の人工知能ブームや、生産機械としてのロボットブームを経て、21世紀を目前に迎え、そういう夢も忘れかけていたころ、ホンダのP3に出会った。ゆっくりとだが、着実に二足歩行するP3は160cmとは思えないほど、とても大きく見えた。やっぱり21世紀になると“歩くロボット”が、すぐにも手の届くところに来るのだと信じた。 しかし、それからの歩みは遅