IBMは2000年代にワトソンを開発して以来、AI業界を牽引してきた。IBMはディープラーニング用のソフトウェアツールキット「PowerAI」を発表し、AIシステムを一から開発しなくとも、ニーズに合わせて仕様をカスタマイズできるソリューションを提供している。 IBMリサーチは8月8日、このPowerAIの機能を拡張する分散深層学習(DDL:Distributed Deep Learning)ソフトウェアをリリースした。これは、ディープラーニング分野において、過去数ヶ月間で最もインパクトの大きいニュースだ。 ディープラーニングはこの数年で爆発的に普及し、あらゆる場面で活用されている。一方で、ディープラーニングを活用する上での障害がスケーラビリティの問題だ。 今日のAIサーバの大半はシングルシステムで、多数のサーバによる並列処理はあまり用いられていない。一般的なオープンソースのディープラーニン