若者の注目を引くよう、ブームとなった米ハーバード大のマイケル・サンデル教授の「正義論」を前書きに引用するなど、ユニークな作りだ。野田政権が進める社会保障・税一体改革の必要性を強く訴える内容になっている。8月に閣議報告される予定。 原案は、従来の構成を一新し、年金や医療など社会保障の成り立ちや役割を詳述する「社会保障の教科書」の体裁をとっている。前書きでは、サンデル教授が重視した「正義」への関心が高まった社会背景に、格差意識の高まりや、暮らしが上向くイメージが持てないことがあると問題提起し、「生涯にわたって安心して暮らせる社会保障」の重要性を強調している。