東日本大震災の被災地で便秘に悩むお年寄りや女性が増えている。大地震があった11日以来1週間以上便が出なかった人も。慣れない避難所暮らしが影響しているようだ。 「おばあちゃんが、おなかが苦しいというんです。診てやってもらえませんか」 宮城県石巻市の高台にある避難所を訪れた石巻赤十字病院の医療チームに80歳の女性の家族が訴えた。もともと3日に1回だった大便が1週間以上出ないという。横になったまま起き上がれなかった。 長野県医師会から派遣されたミサトピア小倉病院看護師の高山順一さん(37)が、女性のおなかを「の」の字にマッサージしながら、ビニール手袋を二重に着け、肛門(こうもん)に指を入れ便をかき出した。栓のようになっていた肛門付近の便が少しずつ動き出し、10〜15分後、たまっていた便が出てきたという。 「スッとしました」と女性の表情が和らいだ。高山さんは「水をたくさん飲んで。できれば軽