田中氏 メンバーの1人で自身も色弱者である岡部正隆(現東京慈恵会医科大学 DNA医学研究所室長)が国立遺伝学研究所の研究員だったとき、色弱の研究者にも分かりやすいように緑と赤ではなく緑とマゼンタを使って蛍光顕微鏡の写真を提示してほしい、と学会などで主張したことが1つの発端になっています。人間の遺伝子の研究が進むにつれて、遺伝子の多様性が、色覚に限らず個人の特長や個性を作り、さまざまな人たちで構成される社会が成り立っていることが分かってきました。しかしそこで、赤と緑が同じように見えてしまうという都合の悪い(?)遺伝子は、片っ端から遺伝子治療して統一規格の人間を作ろうとか、都合の悪い個性を持つ人たちが個人の努力で困難を克服すればいい、ということではなく、いくらでも調整可能な社会側、この場合は情報発信側が対応すべきではないかという主張です。 武者氏 CUDOがNPOになる前、2001年頃から「色