皮肉なことに、プロジェクトと失敗とは相性がよい。納期どおりにできなかった、要求どおりにできないことが多い、機能を削減することが多いなど、もともとの目的、スコープから、後退したプロジェクトの経験を持つITエンジニアは多いに違いない。なぜ目的どおりにいかないのか。どこを改善したらいいかを本連載で明らかにし、処方せんを示していきたい。 ソフトウェア開発は、いくらでもいちゃもんが付けられる 残念ながら、ソフトウェア開発にはバグが付き物である。以前は、「コンピュータ業界はおかしい。欠陥(バグ)があるものを平気で納品する」などという非難をよく聞いた。いまでも同様な考え方をする人がたまにいる。ソフトウェアにバグが発生するのは、ある程度しょうがないということは、裁判所の判例でも認められている。1つ1つ手作りで違うものを作っていくというソフトウェア開発の特性を考えると、バグはやむを得ないことだとも思える。し
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