防衛省が米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)施設の建設を計画する鹿児島県西之表市の馬毛島。計画通り、米軍のFCLPが実施されることになれば、長崎県の米軍佐世保基地の「空母準母港化」が浮上し、在日米軍基地の運用に変化を呼び込む可能性がある。 防衛省は、馬毛島の99%以上の土地を保有する地権者との間で買収契約を交わし、今年2月、訓練の騒音や工事に関する環境影響評価(アセスメント)の手続きを始めた。 想定しているのは、横須賀基地の米空母「ロナルド・レーガン」の艦載機による訓練基地として米軍に提供することだ。日本政府は米軍の運用に注文を付けられないため、ひとたび提供すれば、使い方は米軍次第となり、佐世保入港する空母の艦載機の訓練基地として利用することも可能になる。