東日本大震災から11日で1年半を迎えるのを前に、県警は九十九里浜が津波に襲われる様子を上空のヘリコプターから撮影した映像を初めて公開した。匝瑳市と旭市を流れる新川を津波が逆流する様子や、山武市の沿岸の住宅に迫る津波が克明に映されている。 大震災の当日、ヘリを操縦していた県警航空隊員の川嶋智成警部補(44)は「最初はどこが津波なのか分からなかった。川のように、道路に水が押し寄せてくるのを見て、初めて実感がわいた」と振り返る。 あの日、川嶋さんは休みで家にいた。体験したことのない揺れを感じ、テレビをつけると宮城沖でマグニチュード8・8の大地震。「東北へ応援か」。そう思って職場の成田空港の基地に出勤した。だが、指令は「市原に向かってくれ」。 五井海岸では、コスモ石油のコンビナートの火災で、100メートル近い火柱が上がっていた。市原市の上空から炎上する炎を撮影していると「外房に津波が押し寄せ