●子供たちの顔見て「負けてないな」 まもなく新しい年を迎える。郡山市に生まれ、中学生まで過ごした俳優西田敏行さん(64)に、今、何を感じているのか、福島への思いを聞いた。 ◇ 地震の時は大阪に向かう新幹線の中にいた。 「新横浜駅を午後2時29分に出て、熱海の手前あたりのトンネルで止まった。3時間か4時間ほど遅れて大阪に着いて、東北で被害が出ていると。翌日、東京の自宅に戻って福島の友人に電話をしたんですが、一切通じない。ラジオを聞いていると、原発がちょっとおかしくなっていると。水素爆発が起きて、これはただごとじゃない、あぁ、えらいことになったなと」 4月1日に風評被害対策として、郡山市のスーパーで県産品のPRをした。 「みんなこう……やられたって顔で。線量は問題ないんだけど、イヤだと思う人は買わないだろう、どっかにそういう思いがあったと思います。生産者の方たちも、子供たちを守る、