「宇宙戦艦ヤマト」「あしたのジョー」と、1970年代にヒットしたアニメや劇画のリメーク映画が相次いで作られている。真打ち登場とばかりに平成版の「愛と誠」(三池崇史監督、6月16日公開)も完成した。ところが、関係者や映画評論家向けの試写が始まるや、ギョーカイを騒然とさせているのだ。 言わずもがな、梶原一騎さん原作の名作劇画で、73年から「週刊少年マガジン」で連載された、超不良の太賀誠と、彼を慕うヒロイン早乙女愛が織りなす純愛物語だ。早乙女を一途に思う優等生、岩清水弘の「君のためなら死ねる」が流行語となった。これまで3度映画化されているが、西城秀樹(56)が主演した第1作から38年ぶりのリメークだ。 「脚本を読んで、なかなかふざけた映画だと思った」と主役、太賀誠を演じた妻夫木聡(31)が先日の完成報告会見で語ったが、一足早く映画を見た人はどうか。 「すごい面白かった。今、あの劇画の世界を映像に