熱帯から冷帯まで、砂漠や草原、森林など陸上や水中にも様々な地域に分布する。特定外来生物に指定されているヒアリやアルゼンチンアリのように、人為的に分布を広げている種、すなわち「外来種(alien species)」も多数ある。しかしその多くは厳密に外来種であるか判定は難しい。そのため「人間活動に付随して分布を拡大している種」を「放浪種(tramp species)」と呼ぶことも多い[3]。 Pachycondyla verenaeの働きアリの形態と各部の名称 基本的にはハチと共通の特徴を持つ。体はおおむね円筒形で細長く、頭部、胸部、腹部のそれぞれの間がくびれ、大きく動かすことができる。腹部前方の節が細くくびれて柄のようになった「腹柄節」(ふくへいせつ)は昆虫でもアリだけにある器官であり、アリの巣に掘られた狭い穴の中での生活に適応すべく役割を果たしている。体色は黒いものが多いが、黄色、褐色、赤