理化学研究所の笹井芳樹副センター長が自殺した。 小保方氏の「研究成果」が公表されたとき、事情にうとい私は、大方の人と同じようにうれしく頼もしく感じたものである。とはいえ、数々の疑惑が持ち上がり、4月9日の小保方氏自身による弁明の記者会見を見たとき、私は彼女の卑怯千万・愚劣極まりない泣き落とし戦術に唖然とし、この人物がまったく信用のおけない嘘つき常習者に違いないと確信するに至った。このような犯罪者的性格類型に属する人物が、まんまと世界の学界をだまし、我が国の権威ある学者をたぶらかしてきたことに驚くとともに、我が国の精神的頽落もいよいよ来る所まで来た、という感を強くしたものである。 このたび、小保方氏とともに偽装論文事件の最も重要な中心人物である笹井氏が、自分の疑惑に頬かむりをしたまま、まともな弁明もできず、また責任を全うするための詳細の事実解明も行わないままで自殺したことを見て、心底うんざり