HOME> コラム別に読む> 売れてる本> わたしはマララ—教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女 [著]マララ・ユスフザイ、クリスティーナ・ラム ■不屈の意志と鋭い政治意識 女子の教育を受ける権利を主張してタリバーンに銃撃された少女マララは、2014年、史上最年少の17歳で、ノーベル平和賞を受賞した。未来のマザー・テレサとも呼ばれ、民族服のシャルワールカミズをまとったジャンヌ・ダルクにも比すべき彼女は、故国パキスタンのスワート渓谷でどんな日常を送っていたのか。そうした興味から本書を手に取った人も多いだろう。 日本人にはあらゆる意味でなじみのない中東の文化。しかしそのヴェールをめくってみれば、映画「トワイライト」やジャスティン・ビーバーに熱中し、ドラマ「アグリー・ベティ」を見て出版社勤務に憧れる、世界のどこにでもいそうな普通の少女の日常があった。 普通ではないのは、その不屈の意志と